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書籍詳細

いまさら訊けない! CKD患者 栄養・運動療法の考えかた,やりかたQ&A

いまさら訊けない! CKD患者 栄養・運動療法の考えかた,やりかたQ&A

加藤明彦  編著

B6判 248頁

定価3,960円(本体3,600円 + 税)

ISBN978-4-498-22430-8

2016年06月発行

在庫あり

「いまさら訊けない!」シリーズの第3弾.今回はサルコペニアとフレイルの概念が提唱されて関心も高まる,栄養・運動療法についてわかりやすく解説します.CKD患者も高齢化が進み,様々な合併症と折り合いを付けながら,患者の「健康」寿命の延伸を図ることが医療者に求められている時代です.そのためには,チーム医療による栄養・運動介入が不可欠.各分野のエキスパートによる51のQ&Aであなたの疑問をズバリ解決します.




 「いまさら訊けない!」シリーズは,本書で3冊目になります.これまでは,透析患者さんの検査値と薬剤について,それぞれのみかた,考えかた,やりかたについて紹介しましたが,今回は,最近関心が高まっている栄養と運動療法を取り上げました.
 日本人の高齢化は大きな社会問題ですが,慢性腎臓病(CKD)の分野も例外ではありません.多くの患者さんは70歳以上であり,CKD以外にも様々な合併症をかかえています.したがって,診療の目標も,単に生物学的な寿命を延ばすことではなく,いかに元気で活発に過ごしていただくか,すなわち「健康寿命の延伸」に変わってきています.特に,サルコペニアとフレイルの概念が提唱されてからは,これらを早く見つけ,適切かつ必要な介入を行い,これらの進行を抑え,高齢者の機能障害や要介護を防ぐことが重要である,という認識が広まっています.
 本書では,サルコペニアとフレイル対策の根幹をなす栄養と運動療法について,Q&A形式でまとめました.前半は,CKD患者さんにおける栄養評価法,栄養に関連する用語の解説(サルコペニア,フレイルを含む),栄養と関連する病態(嚥下機能など),運動能力の評価法などを紹介し,後半は栄養介入法,運動指導,栄養+運動療法について書かれています.各項目では,それぞれのクリニカル・クエスチョンに答えるとともに,CKD患者さんの現況や問題点にも触れられています.
 “栄養と運動が大切なことはわかるが,どうしたらよいかわからない”といった声を聞くことがあります.栄養および運動介入は,多職種によるチーム医療が不可欠です.そこで,本書では第一線で活躍されている医師,栄養士,理学療法士にお願いし,それぞれの立場から執筆いただきました.さらに専門領域も,腎臓内科,リハビリテーション科,老年病科,整形外科,循環器科,臨床栄養学など,多岐にわたっています.
 ぜひ本書を手に取り,CKD患者さんに対する栄養介入と運動療法に興味を持っていただき,明日からの診療に活用いただけると幸いです.本書は,最新情報まで網羅されており,全職種の皆さまに自信を持ってお薦めできる一冊に仕上がっています.
 最後にこの場を借り,本書の完成にご協力いただいた関係各位に深謝申し上げます.


2016年5月
浜松医科大学医学部附属病院血液浄化療法部 加藤明彦

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目 次


I はじめに
  Q1.CKD患者では,どうして栄養と運動療法について考える必要があるのですか? 〈加藤明彦〉  
II 栄養状態の評価
  Q1.主観的包括的栄養アセスメント(SGA)とは何ですか?CKD患者の栄養スクリーニングに役立ちます
    か?〈石井宏明〉
  Q2.CKD患者においてエネルギー摂取量はどのように評価すればよいですか?また,特殊食品はどのよう
    に使えばよいですか?〈渡邉 潤〉
  Q3.CKD患者におけるたんぱく質摂取量の評価法を教えてください〈大橋 温〉
  Q4.CKD患者における内因性酸産生量の計算法と臨床的な意義を教えてください〈神田英一郎〉
  Q5.GNRIとはどんなスクリーニング法ですか?GNRIを用いる際の注意点は何ですか?〈田北貴子〉
  Q6.炎症関連スコアには何がありますか?CKD患者の評価法として有用ですか?〈孝之〉
  Q7.CONUTスコアとはどういった評価法ですか?〈岩倉考政〉
  Q8.CTを用いた身体組成の評価法を教えてください.CKD患者では役立ちますか?〈小田巻眞理〉
  Q9.CKD患者における上腕および下腿の身体計測法とその注意点を教えてください〈石田淳子〉
  Q10.CKD患者において血中の25(OH)D濃度の測定は栄養指標として有用ですか?〈小尾佳嗣〉
  Q11.腹膜透析患者の栄養評価のポイントを教えてください〈渡邉公雄 中山昌明〉

III 栄養に関連する用語の解説
  Q1.サルコペニアとはどういった病態ですか?サルコペニアの診断法を教えてください〈荒井秀典〉
  Q2.サルコペニア肥満が注目されていますがどういった病態ですか?〈荒井秀典〉
  Q3.サルコペニアによる摂食嚥下障害について教えてください〈山田友美 若林秀隆〉
  Q4.フレイルとはどんな病態ですか? フレイルはどうやって評価すればよいですか?
    〈幸 篤武 安藤富士子 下方浩史〉
  Q5.CKD患者におけるサルコペニアとフレイルについて教えてください〈西 麻希 濱田康弘〉
  Q6.Protein-energy wasting(PEW)とはどういった病態ですか? 診断基準を教えてください
    〈長井美穂 菅野義彦〉
  Q7.MIA症候群,MICS,PEWの用語の違いは何ですか?〈加藤明彦〉
  Q8.悪液質とはどんな病態ですか?その診断法とCKD患者における現状を教えてください
    〈内藤善隆 安田日出夫〉
                                
IV 栄養に関連した病態の評価
  Q1.嚥下機能はどうやって評価すればよいですか?CKD患者では嚥下機能と栄養状態は関連しますか?
    〈蓮井 誠 美津島 隆〉
  Q2.どうやってうつ病を診断すればよいですか?CKD患者ではうつ病と栄養状態は関連しますか?
    〈堀川直史〉
  Q3.認知機能障害はどう評価するのがよいですか?CKD患者では認知機能と栄養状態は関連しますか?
    〈横山久代〉
  Q4.CKD患者ではどうやって疲労を評価すればよいですか?また疲労と栄養状態は関連しますか?
    〈小山英則〉
  Q5.CKD患者(透析患者)において,栄養状態は独居や収入などの社会的な側面と関連しますか?
    〈原田孝司〉
    
V 運動能力の評価
  Q1.CKD患者では身体機能をどうやって評価するのがよいですか?〈森山善文 河野健一〉
  Q2.CKD患者では筋力はどうやって評価すればよいですか?〈松沢良太 松永篤彦〉
  Q3.CKD患者において心肺機能はどう評価すればよいですか?〈平松義博〉
  Q4.ロコモティブシンドロームとはどうやって診断すればよいですか?〈星野裕信〉

VI 栄養介入
  Q1.CKD患者において栄養介入の必要性はどうやって判断すればよいですか? 
    食事摂取量や生化学的・身体的栄養指標などからみて,CKD患者への栄養介入の必要性はどうやっ
    て判断したらよいか教えてください〈磯崎泰介〉
  Q2.CKD患者に対する食事療法基準2014年版が出ましたが,これまでの食事療法基準と変わった点は
    どんなことですか?〈鈴木芳樹〉
  Q3.地中海食とはどんな食事ですか?また,CKD患者には有用ですか?〈加藤明彦〉
  Q4.CKD患者で不足しやすいビタミンは何ですか?どう補給した方がよいですか?〈戸川 証〉
  Q5.CKD患者で不足しやすい鉄以外の微量元素は何ですか? どう補給すればよいですか?
    〈佐々木 環 柏原直樹〉
  Q6.CKD患者における天然型ビタミンDの投与法と効果を教えてください〈入谷 敦 森本茂人〉
  Q7.CKD患者ではカルニチンの投与によってどういった効果が期待されますか?〈矢野淳子 深水 圭〉
  Q8.CKD患者において注意が必要なサプリメントは何ですか?〈川添和義〉
  Q9.CKD患者におけるリン制限の効果とそのメカニズムを解説してもらえますか?〈黒尾 誠〉
  Q10.食材によってリン吸収率に違いはありますか?CKD患者ではリン摂取量を抑えるため,
     どういった食材に注意すればよいですか?〈竹谷 豊〉
  Q11.透析患者における経口からの栄養補給のやりかたと期待される効果を教えてください
    〈吉田卓矢 熊谷裕通〉
  Q12.透析患者における透析中高カロリー輸液のやりかたと期待される効果を教えてください
    〈熊谷裕通 吉田卓矢〉
  Q13.塩分摂取量と食事摂取量は関連しますが,透析患者では食塩摂取量をどう考えればよいですか?
    〈長澤康行〉
    
VII 運動指導
  Q1.CKD患者が運動療法を始める場合,心機能や腎機能に注意した方がよいですか?〈武居光雄〉
  Q2.CKD患者ではどういった運動効果がありますか?その際に貧血管理は重要ですか?〈庄司繁市〉             
  Q3.フレイルのあるCKD患者では,どんな運動療法を行えばよいでしょうか?〈伊藤 修〉
  Q4.CKD患者において,運動を長続きさせるコツは何ですか?〈安藤康宏〉
  Q5.透析中の運動療法について,やり方と注意点を教えてください〈松嶋哲哉〉
  Q6.ロコトレとはどのような運動ですか?CKD患者にはどのような効果が期待できますか?〈山本智章〉
                                      
VIII 栄養+運動療法
  Q1.運動するにあたりどのタイミングで栄養摂取すればよいですか?
    またどんな栄養素が有用ですか?〈山田 実〉
  Q2.栄養と運動療法を組み合わせることにより,どんな効果が期待されますか?〈金 憲経〉
  Q3.CKD患者において栄養と運動療法の併用効果はありますか?〈加藤明彦〉


索 引

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執筆者一覧

加藤明彦  浜松医科大学附属病院血液浄化療法部病院教授 編著
石井宏明  東海大学医学部付属八王子病院栄養科科長 
渡邉 潤  浜松医科大学附属病院栄養部副部長 
大橋 温  浜松医科大学第1内科 
神田英一郎 東京共済病院腎臓内科部長 
田北貴子  丸山病院腎臓内科 
辻 孝之  浜松医科大学第1内科 
岩倉考政  浜松医科大学第1内科 
小田巻眞理 常葉大学健康プロデュース学部健康栄養学科教授 
石田淳子  金城学院大学生活環境学部食環境栄養学科講師  
小尾佳嗣  カリフォルニア大学アーバイン校腎臓・高血圧内科 
渡邉公雄  福島県立医科大学腎臓・高血圧内科 
中山昌明  福島県立医科大学腎臓・高血圧内科教授 
荒井秀典  国立長寿医療研究センター副院長/老年学・社会科学研究センター長 
山田友美  リハビリ訪問看護ステーショントライ 
若林秀隆  横浜市立大学附属市民総合医療センターリハビリテーション科診療講師 
幸 篤武  高知大学教育学部講師 
安藤富士子 愛知淑徳大学健康医療科学部教授 
下方浩史  名古屋学芸大学大学院栄養科学研究科教授 
西 麻希  徳島大学病院栄養部 
濱田康弘  徳島大学大学院医歯薬学研究部疾患治療栄養学分野教授 
長井美穂  東京医科大学腎臓内科,医師・学生・研究者支援センター講師 
菅野義彦  東京医科大学腎臓内科主任教授 
内藤善隆  浜松医科大学第1内科 
安田日出夫 浜松医科大学第1内科講師 
蓮井 誠  浜松医科大学附属病院リハビリテーション科 
美津島 隆 浜松医科大学附属病院リハビリテーション科病院教授 
堀川直史  埼玉医科大学かわごえクリニックメンタルヘルス科客員教授 
横山久代  大阪市立大学都市健康・スポーツ研究センター准教授 
小山英則  兵庫医科大学内科学糖尿病・内分泌・代謝科主任教授 
原田孝司  長崎腎病院院長/腎臓内科 
森山善文  名古屋共立病院統括部長/リハビリテーション科 
河野健一  国際医療福祉大学成田保健医療学部理学療法学科講師 
松沢良太  北里大学病院リハビリテーション部 
松永篤彦  北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科教授 
平松義博  古賀病院21院長/循環器内科 
星野裕信  浜松医科大学整形外科准教授 
磯崎泰介  聖隷浜松病院腎臓内科部長 
鈴木芳樹  新潟大学保健管理センター教授 
戸川 証  静岡済生会総合病院腎臓内科部長 
佐々木 環 川崎医科大学腎臓・高血圧内科教授 
柏原直樹  川崎医科大学腎臓・高血圧内科主任教授 
入谷 敦  金沢医科大学高齢医学科講師 
森本茂人  金沢医科大学高齢医学科主任教授 
矢野淳子  久留米大学医学部内科学講座腎臓内科部門 
深水 圭  久留米大学医学部内科学講座腎臓内科部門主任教授 
川添和義  徳島大学大学院医歯薬学研究部臨床薬学実務教育学教授 
黒尾 誠  自治医科大学分子病態治療研究センター抗加齢医学研究部教授 
竹谷 豊  徳島大学医学部医科栄養学科臨床食管理学分野教授 
吉田卓矢  静岡県立大学食品栄養科学部臨床栄養学 
熊谷裕通  静岡県立大学食品栄養科学部臨床栄養学教授 
長澤康行  兵庫医科大学内科学腎・透析科講師 
武居光雄  諏訪の杜病院院長 
庄司繁市  白鷺病院院長/腎臓内科 
伊藤 修  東北大学大学院医学系研究科内部障害学分野准教授 
安藤康宏  国際医療福祉大学病院予防医学センター・腎臓内科教授 
松嶋哲哉  賀茂クリニック院長 
山本智章  新潟リハビリテーション病院院長 
山田 実  筑波大学大学院人間総合科学研究科生涯発達科学准教授 
金 憲経  東京都健康長寿医療センター研究所研究部長 

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いまさら訊けない! CKD患者 栄養・運動療法の考えかた,やりかたQ&A
   定価3,960円(本体3,600円 + 税)
   2016年06月発行
(外部のサイトへとびます)
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