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書籍詳細

かぜ診療の基本

かぜ診療の基本

橋本浩 著

A5判 124頁

定価(本体2,300円 + 税)

ISBN978-4-498-13032-6

2017年04月発行

在庫あり

もっともコモンな疾患である「かぜ」.かぜ診療は医師の仕事の基本中の基本であるが,残念ながら,適切とは言えない処方や考え方がまかり通っている.小児科医,総合診療医として国の内外で30年以上のキャリアを積み重ねてきた著者が,このような現状を踏まえ,エビデンスと経験を踏まえて執筆した,もっともシンプルかつ実用的なかぜ診療の指南書.

橋本 浩
昭和62年奈良県立医科大学卒業
 卒業後は同大学小児科に入局し,小児科・新生児科(NICU)を研修し,国立療養所福井病院小児科にて一般小児科診療,血友病の診療,障害児医療に従事しつつ内科や整形外科病棟の管理当直で経験を積み,その後は診療所にて総合小児科と内科の診療を実践し,平成19年3月から上海市にてセントミカエル病院(中文名称:上海天檀普華医院)などで,欧米やアジア各国の医師と協力して,日本人のみならず世界各国の人々を対象とした内科,総合診療科,小児科を担当.平成23年3月に帰国後,北海道の別海町立病院小児科および三重県の伊賀市立上野総合市民病院総合診療科・小児科の嘱託医を経て,平成27年7月から奈良県の生駒市立病院小児科に常勤医として移籍し,小児科および総合診療科・内科の外来に加え,ERやICU管理当直も担当した.
 アレルギー疾患をはじめ,血液疾患,感染症,神経疾患,神経発達障害など様々な分野を総合的に診療してきた経験があり,新生児から高齢者まで外来や入院での診療を実践中.産科救急にも対応する新生児科医でもある.
 平成29年春から,東大阪生協病院にて,小児科,内科および総合診療科の医師として,多彩な診療活動に従事している.

主な著書:
ミネルヴァ書房 『暮らしの科学シリーズ 花粉症 治療とセルフケアQ&A』
秀和システム 『発達心理学がよ〜くわかる本』
日本実業出版社 『早わかり科学史』
風見書房 『お母さんのための小児科講座』
河出書房新社 『図解だれでもわかるユビキタス』
羊土社 『ナースのためのパソコン“超”入門』  など

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序 文

 昭和62年に卒業し,母校の小児科医局に入って小児科医・新生児科医としての基礎トレーニングを受けて関連病院に派遣された私は,重症心身障害児・障害者の診療や全科当直を通じて,内科や整形外科についても学ぶ機会を得ました.その後,診療所で総合診療を行う小児科・内科の医師としての経験を積み,中国上海市でドイツ,フランス,イギリス,アメリカ,インド,シンガポール,イスラエル,台湾,中国,韓国の医師たちとともに内科や小児科を中心にプライマリ・ケアを行う総合診療科医としての経験を積みました.
 帰国後は北海道や三重県の公立病院で嘱託医として勤務しました.特に,三重県では小児科医兼内科総合診療科医として,肺炎や脳梗塞,糖尿病あるいは敗血症などの高齢者入院患者の主治医としてもさまざまな症例を経験しましたが,その間にも日常的に最も多く診る“かぜ(風邪)”という病気を正しく扱うことが診療の基本であることをたびたび痛感する経験をしました.
 その後,奈良県生駒市で小児科,内科,総合診療科の各外来を担当し,新生児医療や救急外来でも診療に従事し,中国での各国の医師たちとの協業で得た知識を活用して,楽しく診療ができるようになった反面,久しぶりに日本の若い医師たちのかぜに対する処方内容をみて愕然とする経験もしました.
 なぜなら,彼らの処方は私が卒業したばかりの頃,つまり30年ほど前に私も先輩たちから習った処方と全く同じだったからです.
 “日本では30年もかぜ診療は進歩しないままなのか?”と本当に驚きました.かぜは最も多い病気であり,かぜをきちんと診ることは医師の基本中の基本の仕事です.そのことは他の国の医師たちもよく知っています.
 “大学病院に勤務する医師であっても,かぜ診療は進歩していない,基本がおろそかにされている”という現実を知り,私はいろいろなかぜに関する参考書を手に入れることにしました.
 しかし,保険診療を無視した処方を平然としていることが書かれている本など,本当に“かぜ診療の指南書”と呼べる本は見つけることはできませんでした.むしろ,「こんな薬を使っていいのだろうか? こんな理屈が通じるのか?」という疑問が出てくる本さえありました.外国にもある薬剤を「日本でしか使われていない」と事実誤認をしている本もあったのは事実で,驚いたことは枚挙に暇がありません.
 そこで,もっと世の中の役に立つシンプルで実用的な“かぜ診療の本”を書いてみようと考えました.それが,本書です.できるだけ多くの科学的根拠(エビデンス)を示し,適切とは言えない考え方や処方を改善する方法を提案することにしました.もちろん,幾分は辛らつな表現も使わせていただきました.実際には,エビデンスがはっきりしないことも実際には書いています.その中には,私自身の経験も含まれています.
 また,ネットで公開されている学術論文や大学のホームページのURLも入れるべき部分には入れたいと考えました.それは,できるだけ新しい情報も提供したいと考えたからです.
 “より良いかぜ診療”を目指そうというのが,本書のコンセプトであり,それを理解して最期までサポートしてくださった中外医学社の五月女謙一氏にこの場をお借りして感謝の意を表したいと思います
本書が少しでも皆さまの日常診療にお役に立つことを願っております.

2017年3月
東大阪生協病院小児科・内科
橋本 浩

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I 総論 かぜの定義と日常臨床との関わり
 1 かぜの定義
 2 日常臨床でみられる疾患との関わり
II かぜの原因と症状
 1 かぜの原因
 2 かぜの症状
III 鑑別診断すべき主要な類縁疾患
 1 急性鼻炎,鼻アレルギー(アレルギー性鼻炎),急性副鼻腔炎など
 2 急性咽頭炎,咽頭扁桃炎,扁桃炎とその類縁疾患
 3 インフルエンザ
 4 クループ,急性喉頭蓋炎
 5 急性気管支炎
 6 急性細気管支炎
 7 急性肺炎
IV 主な類縁疾患の治療
 1 急性鼻炎,鼻アレルギー(アレルギー性鼻炎),急性副鼻腔炎など
 2 急性咽頭炎,咽頭扁桃炎,扁桃炎およびA群溶連菌感染症など
 3 インフルエンザ
  Column インフルエンザと熱中症の関係
  Column 日本におけるマスコミとタミフルの関係
  Column 1歳未満児へのタミフル処方
 4 クループ,急性喉頭蓋炎
 5 急性気管支炎
  Column トスフロキサシントシル酸塩(TFLX)の健康保険適用
 6 急性細気管支炎
 7 急性肺炎
 8 まとめ
V かぜの治療  
  Column 海外におけるアスベリンとホクナリン®テープと日本の問題 
 1 鼻汁 
 2 鼻閉 
  Column 母乳と鼻閉 
 3 咳 
  Column ハチミツの咳止め効果と塗るかぜ薬の不思議な縁  
 4 発熱と脱水症 
  Column かぜに対する解熱薬の使用 
  Column 市販の総合感冒薬とアメリカの矛盾  
VI かぜの主な合併症とその治療 
 1 急性中耳炎  
  Column 抗菌薬使用の基本  
 2 胃腸障害  
  Column 胃腸かぜ  
 3 けいれん  
 4 喘鳴  
  Column ピロリ菌や腸内細菌とアレルギー疾患との関係 
VII 高齢者のかぜに対する診断と治療のポイント  
VIII 妊婦や授乳婦のかぜとその治療 
  Column おでこに貼らずに胸に貼ると役立つ商品  
IX かぜの漢方薬治療  
 1 漢方薬を選ぶための基礎知識  
 2 かぜに対する漢方薬の基本的な選び方  
 3 かぜに対する漢方薬治療のコツ  
  Column 間違った漢方薬を使うとどうなる?  
  Column 漢方医学と中医学は似て非なるもの  
【参考文献】  
【索引】 

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橋本浩 東大阪生協病院小児科・内科 著

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   定価2,484円(本体2,300円 + 税)
   2017年07月発行
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