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書籍詳細

ジェネラリストのための神経疾患の診かた

ジェネラリストのための神経疾患の診かた

井口正寛 著

A5判 260頁

定価4,840円(本体4,400円 + 税)

ISBN978-4-498-32852-5

2020年04月発行

在庫あり

神経内科は苦手! そんなジェネラリストの必携書.外来で良く見かける神経内科関連の主訴ベスト5(「物忘れ」「頭痛」「けいれん」「震え」「しびれ感」)について,おこなうべき問診や検査,標準的な治療,脳神経内科に紹介するタイミングなどをわかりやすく解説.これ一冊で,神経内科疾患に対する,あなたの不安感を解消します!

著者略歴

井口 正寛(いぐち まさひろ)
福島県立医科大学 脳神経内科

2002 年日本大学医学部卒業.同大学にて初期研修.
2004 年東京女子医科大学神経内科入局.
2010 年から2012 年まで東京都医学総合研究所の特別研究員としてパーキンソン病の分子メカニズムの研究をおこなう.
2015 年より福島県立医科大学脳神経内科勤務.
日本内科学会認定総合内科専門医,日本神経学会神経内科専門医.
趣味は,ヴァイオリン,将棋,読書,乗馬,旅行など.

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本書執筆の話を頂いた時,「何を書くか」についてはすぐに決まった.それは「かつての自分が読みたかった本」に他ならない.
 脳神経内科の外来を始めた頃,よく見かける主訴について深く掘り下げて勉強したいという気持ちが強かったが,当時はなかなか良書に巡り会えなかった.その時,「こんな本があったら良いな」と感じていたものを纏めたのが,本書である.
 本書は各主訴に対して,診療のポイント,診療の流れを示した後,主な原因疾患について最新の知見を交えて概説し,診察や検査を解説している.診察では,どのように問診をおこなえばよいかなど,筆者が経験から得たコツや注意点なども記した.章末には紹介のポイント,やってはいけないご法度をまとめた.筆者の経験に加え,文献や国際的な診療ガイドラインでの裏付けをおこない,補足的な内容,文献等は,各ページ下の注に記した.
 扱う主訴は,外来でよく見かける脳神経内科関連の主訴トップ10(筆者肌感覚調べ)に入る「物忘れ」「頭痛」「けいれん」「震え」「しびれ感」である.これらは,プライマリ・ケア外来での診療が頻繁に求められる主訴でありながら,治療に急を要する疾患が一部含まれる.不安感を抱えながら診療している先生方も多いことだろう.本書を読んで頂ければ,おこなうべき問診や検査,標準的な治療,脳神経内科に紹介するタイミングなどがわかりやすく学べるはずである.各章は独立しているので,苦手な主訴だけ読んで頂いてもよい.そのほか,よく見かける主訴には「めまい」もあるが,神経脱落症状を伴わないめまいのほとんどが内耳性であるため,脳神経内科医だけが解説するよりも,神経耳鼻科学の専門家の教えも請いたいところである.そこで,メディカル・サイエンス・インターナショナル社から「症状や所見からアプローチする めまいのみかた」という訳書を2020 年5 月末頃に出版することとした.
 筆者は学生の頃,クラシック音楽に傾倒しており,日夜ヴァイオリンの練習に明け暮れていた.作曲家や巨匠と呼ばれる演奏家の名前をMEDLINE で検索し,関連論文を読むことも趣味としていた.そんな中,東京女子医科大学神経内科学講座の主任教授を務めていた岩田誠先生(現,メディカルクリニック柿の木坂院長)が書かれた「脳と音楽」という本を読み,感銘を受けて東京女子医科大学神経内科学講座の門を叩き,神経学の勉強を始めた.私が神経学に興味を持つきっかけが音楽であったことからわかるように,神経学は決して堅苦しいだけの学問ではない.神経学の懐の広さが伝わることを期待して,コラムを充実させた.勉強の息抜きに読んで頂きたい.
 2017 年3 月に執筆を始めたときは,1 年もあれば完成すると,軽い気持ちで考えていたが,甘い考えであることをすぐに痛感した.なかなか筆が進まず,出版社の方には迷惑をかけ通しであった.文豪たちの〆切に関するエピソードを綴った「〆切本(夏目漱石,谷崎潤一郎,江戸川乱歩,川端康成,稲垣足穂,太宰治,埴谷雄高,吉田健一,野坂昭如,手塚治虫,星新一,谷川俊太郎,村上春樹,藤子不二雄A,岡崎京子,吉本ばなな,西加奈子ほか(全90 人)著,左右社)」を参考にしながら,時折届く進捗状況確認メールに頭を垂れながら返信した経験は,産みの苦しみの1 ページとして強く記憶に残っている.そして,気がつけば,3 年余りが経過していた.3 年というのは決して短い月日ではなく,生涯独身であろうと周囲から噂されていた私が,物好きな(?)女性と出会い,遠距離恋愛の末に結婚し(披露宴では岩田誠先生に主賓挨拶をして頂いた),1 歳の保護猫(サビ猫,「おこげ」と命名)を貰い受けて飼い始め,待望の第1 子が誕生するまで(※ 2020 年5 月18 日出産予定)よりも長い.この間に,日本神経学会が標榜科を「神経内科」から「脳神経内科」に変更するといった出来事もあった.本書では,「神経内科」と
「脳神経内科」の名称が混在しているが,執筆期間が長きに渡ったことに拠る.
 本書執筆にあたって,福島県立医科大学の医局の皆様方を始め,多くの方
にお世話になった.また,高次脳機能障害については帝京大学脳神経内科小林俊輔先生,てんかんについては広島大学脳神経内科音成秀一郎先生に貴重な助言を頂いた.企図振戦の歴史など,多くの疑問点について,師の岩田誠先生に丁寧に教えて頂いた.神経学にあまり興味がないという小児科医の妻が「読んでみたら面白かった」と言ってくれたことは励みになった.猫のおこげは,執筆している最中にパソコンのキーボードの上に横たわることで,和やかな雰囲気を与えてくれた(執筆を中断して,すぐに猫じゃらしを取りに行ったのは言うまでもない).これらの方々に感謝する.
 最後に,なかなか届かない原稿を気長に根気強く待ってくださった中外医学社の五月女謙一氏,沖田英治氏に深謝する.本書が読者の神経学への苦手意識を取り払い,自信を持って診療に当たるきっかけとなってくれれば幸いである.

   2020 年3 月
井口正寛

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Contents

総論
 神経内科疾患診察のポイント

各論 1  物忘れ
 診療のポイント
 診療の流れ
 原因
 主な認知症
 アルツハイマー病
 レヴィー小体型認知症
 血管性認知症
 前頭側頭葉変性症
 クロイツフェルト・ヤコブ病
 その他の神経変性疾患
 その他の認知機能低下をきたす疾患
 診察
 問診
 知能検査
 身体診察
 検査
 採血
 頭部CT/MRI
 心筋MIBGシンチグラフィー/DaTSCAN
 脳波 
 その他
コラム  ‌モーリス・ラヴェルの失語症―原発性進行性失語症の一例―
コラム 失語症研究とバイヤルジェ―ジャクソン則
コラム ‌慢性外傷性脳症(chronic traumatic encephalopathy;CTE)
コラム ‌変性疾患の原因蛋白質の伝播―プリオン仮説―

各論 2  頭痛
 診療のポイント
 診療の流れ
 原因
 一次性頭痛
 片頭痛
 緊張型頭痛
 三叉神経・自律神経性頭痛(trigeminal autonomic cephalalgias;TACs)
 その他の一次性頭痛
 二次性頭痛
 くも膜下出血
 髄膜炎/脳炎
 静脈洞血栓症
 下垂体卒中
 可逆性脳血管攣縮症候群(reversible cerebral vasoconstriction syndrome;RCVS)
 PRES(posterior reversible encephalopathy syndrome)
 硬膜下血腫
 脳動脈解離
 巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)
 有痛性脳神経ニューロパチーおよび他の顔面神経痛
 診察
 問診
 身体診察
 検査
 頭部画像検査(CT/MRI)
 採血
 髄液検査
コラム トリプタン系薬剤の使い方
コラム ‌CGRPをターゲットにした薬剤

各論 3 けいれん
 診療のポイント
 診療の流れ
 原因
 てんかん
 てんかん発作および,てんかんとは?
 てんかんの分類
 抗てんかん薬を開始するタイミング,中止するタイミング 
 治療薬
 妊娠可能年齢の女性
 てんかんと遺伝
 発作時の患者への対応
 てんかん重積(status epilepticus)の治療
 新規発症難治性てんかん重積(new‒onset refractory status epilepticus;NORSE)
 薬剤抵抗性てんかん
 運転
 急性症候性発作(誘発性発作)
 その他
 診察
 問診
 身体診察
 検査
 採血
 頭部MRI
 脳波
コラム 自己免疫性脳炎
コラム ガーシュウィンの脳腫瘍,そしててんかん発作

各論 4 震え
 診療のポイント
 診療の流れ
 原因
 振戦
 その他
 診察
 問診
 身体診察
 検査
 採血
 頭部画像検査(CT/MRI)
 DaTSCAN
 心筋MIBGシンチグラフィー
コラム ハンターからパーキンソン,そしてシャルコーへ

各論 5 しびれ感
 診療のポイント
 診療の流れ
 原因
 しびれ感の部位別にみた原因
 顔面
 片側上下肢
 上肢単独
 下肢単独
 体幹
 手袋靴下型のしびれ感
 ばらついた分布 
 病変の部位別にみた原因
 脳
 脊髄
 脊髄+末梢神経
 末梢神経
 単ニューロパチー
 多発性単ニューロパチー
 多発ニューロパチー
 診察
 問診
 身体診察
 検査
 採血
 頭部画像検査(CT/MRI)
 電気生理学的検査
‌Tinel sign

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