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書籍詳細

子どもの心を診る医師のための発達検査・心理検査入門 改訂2版

子どもの心を診る医師のための発達検査・心理検査入門 改訂2版

橋本 浩 著

A5判 200頁

定価3,080円(本体2,800円 + 税)

ISBN978-4-498-14547-4

2021年06月発行

在庫あり

大好評! 医師のための発達検査・心理検査の入門書が4年ぶりにリニューアル.神経発達障害の診療にあたっては,客観的なアセスメントツールとしての発達検査・心理検査に対する知識が必要になります.医師にとって親しみが薄く必ずしも理解が容易ではないこれらの内容を,小児科医,総合診療医として発達障害児などの診療に長年携わってきた著者が簡潔明瞭に解説します.一部検査の概要,具体的な内容を追記するなどした改訂版.

橋本 浩

昭和62年奈良県立医科大学卒業

卒業後は同大学小児科に入局し,小児科・新生児科(NICU)を研修し,国立療養所福井病院小児科にて一般小児科診療,血友病の診療,障害児医療に従事しつつ内科や整形外科病棟の管理当直で経験を積み,その後は診療所にて総合小児科と内科の診療を実践し,平成19年3月から上海市にてセントミカエル病院(中文名称:上海天檀普華医院)などで,欧米やアジア各国の医師と協力して,日本人のみならず世界各国の人々を対象とした内科,総合診療科,小児科を担当.平成23年3月に帰国後,北海道の別海町立病院小児科および三重県の伊賀市立上野総合市民病院総合診療科・小児科の嘱託医を経て,平成27年7月から奈良県の生駒市立病院小児科に常勤医として移籍し,小児科および総合診療科・内科の外来に加え,ERやICU管理当直も担当した.

アレルギー疾患をはじめ,血液疾患,感染症,神経疾患,神経発達障害など様々な分野を総合的に診療してきた経験があり,新生児から高齢者まで外来や入院での診療を実践中.産科救急にも対応する新生児科医でもある.

平成29年春から,東大阪生協病院にて,小児科,内科および総合診療科の医師として,多彩な診療活動に従事している.

平成30年2月より八雲町熊石国民健康保険病院小児科・内科
令和3年4月より日向回生病院 内科勤務.

主な著書:
中外医学社『かぜ診療の基本』『医療従事者のための臨床小児栄養学入門』『小児漢方治療入門』『小児在宅医療・訪問リハビリテーション入門』『神経発達障害診療ノート』
ミネルヴァ書房『暮らしの科学シリーズ 花粉症 治療とセルフケアQ&A』
秀和システム『発達心理学がよ〜くわかる本』
日本実業出版社『早わかり科学史』
風見書房『お母さんのための小児科講座』
河出書房新社『図解だれでもわかるユビキタス』
羊土社『ナースのためのパソコン“超”入門』 など

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改訂の序

 この本の初版は,中外医学社の五月女氏の熱心なご助力によって完成したものであり,多くの読者を得ることができたことは著者にとっては思いがけないことであった.それだけ,今日の社会においては子どもたちの心の問題が注目を集めるようになっていることは事実であると思われる.
 昨今のCOVID-19感染症の流行を阻止すべくほとんどの学校や幼稚園,保育所を休校・休園にしても現実には流行を阻止できず,しかも,休校や休園により行き場を失った子どもたちに非行や望まぬ妊娠あるいは自殺など多くの問題との関連性に関する議論が起きるなど様々な問題が噴出し,子どもたちの心を理解する必要性がますます強調される時代になったのだと思われる.正直なところ,私は子どもたちへの心理的悪影響を懸念して,休校や休園は無意味で行うべきものではないと,その実行を政府が方針として打ち出す前から考えていたのであり,懸念していた家庭や社会での問題が現実になったことを様々な報道を通して知り,心の底から落胆した.子どもたちから通学や登園を奪っても流行は阻止できるはずがないことは感染症の専門家であれば予測できたはずだと私は思っている.
 この改訂版では,初版のいくつかの誤りを編集部で修正していただくのに加え,被験者である子どもたちに絵画を描かせたり,標準的な図形を提示して子どもたちの心の在り様を理解しようとする検査の解説を追加した.研修医時代に病棟から忽然と姿を消した少女が残した絵画を観た私は,その作品からヒントを得て少女がどこに隠れているのかに気づき,その場所で彼女を発見し,病棟に連れ戻した経験がある.それ以来,私は子どもたちの心を理解する上での描画テスト(人物,家,木を一枚の用紙に描かせることが多い)の有用性を認めるようになった.
 ロールシャッハ検査は,標準図形を見せて望ましい回答と望ましくない回答のどちらを被験者の子どもが答えるかを検討するのが基本ではあるが,文化などの社会環境の影響を大きく受ける検査であり,なかにはポケモンのモンスターのように見えるなど,その子ども独自の回答をする個性的な子どももおり,教科書通りには判定できない子どもたちも少なくない.
 すなわち,これらの検査は,型どおりに判定するだけではなく,試験者と被験者である子どもたちとのコミュニケーション・ツールとしての有用性を期待することもできると思われるが,まだそのエビデンスは十分には確立しておらず,本書では言及していないことを申し添えておきたい.

2021年5月
向日回生病院内科
橋本 浩
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 私は研修医時代から,知的障害のある児や重症心身障害児,あるいは,さまざまな障害のある子どもたちの診療を経験し,小児の発達に強い関心を抱くようになった.
 そして,精神・運動発達,あるいは,行動発達について学び,発達心理学については入門書「ポケット図解 発達心理学がよ〜くわかる本」(秀和システム)を2006年に刊行するに至った.その後も小児科臨床において,さまざまな神経発達障害(神経発達症)や神経疾患などがある子どもたちの診療を通じていろいろなことを学ぶ機会を得た.本書は,その過程で私が知り得たことのいくつかをまとめたものである.したがって,学習の機会ごとに熟読を重ねた既存の成書による内容が多く,その著者各位に敬意と感謝を表したい.
 神経発達障害があるかどうか,あるとすれば,それがどんな問題で,どんな援助を必要とするかを客観的にはかるアセスメントツールが必要になる.これまでにさまざまなツールが開発され,改良が重ねられてきたし,現在も新しいツールの開発や改良が世界中で行われている.しかしながら,これらのツールは大学院で臨床心理学を学んだ者が行うべきだとされる難解ものが多く,一般的な臨床医,小児科医,小児を診療する総合診療医には実施が難しいものが少なくない.しかも,解説書は一般に難解過ぎる傾向にある.
 本書では,私が診療を行う際に利用しているアセスメントツールとなる諸検査について知っておくべきだと考える事柄をできるだけ簡潔な形でまとめてみた.
 新版K式発達検査やWISC-IVなどは,児童相談所や児童精神科などでは広く行われているものの,一般的な小児科医には難解な検査法である.しかし,他の施設で行われたこれらの検査結果のレポートを地域医療連携において入手し,発達相談や心理相談に活用することは有意義であり,そのための基礎知識も記述するように努めた.
 また,実際の臨床においてどのような考え方で心理検査を組み合わせるか,という点にも解説を加えた.
 日本小児科学会による小児科専門医の教育目標として,心理学的分野にも目を向けることができる広い視野をもった全人的・包括的なプライマリケアの実現に向けた教育が掲げられている.しかしながら,小児に対する心理検査に関する医師向けの情報は,現状では残念ながら,さほど多くない.本書により心理検査の概要を把握したうえで専門書に当たれば,効率よく学習を進めることができると考えている.
 それぞれの検査法には,考案者による著作権があり,詳しい実施マニュアルが刊行されている.本書では,それを踏まえたうえで,各検査のマニュアルや解説書を理解するための道標になるようにと配慮した.その結果,各検査方法の総合ガイドブックの形態をとることになったことをご理解賜りたい.
 なお,本書の執筆にあたり,参考とした文献や読者にお勧めしたい文献を巻末に一括してまとめて掲示させていただいた.

2017年2月
東大阪生協病院小児科・内科
橋本 浩

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目 次

Chapter 1 概説
 [1]臨床心理検査・神経心理検査とは何か
 [2]臨床心理検査・神経心理検査を活用するための基本作法
 [3]検査の実施に際しての注意事項

Chapter 2 各検査の概要
 [1]発達および知能検査の概要
   (1)津守式乳幼児発達診断法
   (2)遠城寺式乳幼児分析的発達検査法
   (3)DAMグッドイナフ人物画知能検査
   (4)新版K式発達検査
   (5)田中ビネー知能検査V
   (6)ベイリー発達検査(日本版ベイリーIII乳幼児発達検査)
   (7)WISC-IV(児童版ウェクスラー式知能検査第4版)
   (8)日本版ミラー幼児発達スクリーニング検査
   (9)フロスティッグ視知覚発達検査(視覚認知発達テスト)
   (10)コース立体組み合わせテスト
   (11)その他
 [2]人格検査の概要
   (1)バウムテスト
   (2)描画テスト(HTPP法)
   (3)統合型描画テスト(S-HTP法)
   (4)ロールシャッハ法
   (5)P-Fスタディ(PFスタディ)
   (6)精研式文章完成テスト(SCT)
   (7)その他の検査
 [3]認知機能検査とそのほかの心理検査
   (1)音読検査
   (2)標準読み書きスクリーニング検査(STRAW-R)
   (3)日本版KABC-II
   (4)日本語版M-CHAT(エムチャット)
   (5)日本語版SDQ(子どもの強さと困難さアンケート)
   (6)小児自閉症評定尺度(CARS)
   (7)日本語版KINDL®
   (8)DN-CAS認知評価システム
   (9)ベントン視覚記銘検査
   (10)TK式幼児用診断的親子関係テスト
   (11)TK式診断的新親子関係テスト
   (12)AQ日本語版・児童版(Autism-Spectrum Quotient Children’s Version)
   (13)CAS不安測定検査
   (14)ベンダー・ゲシュタルト検査(ベンダー視覚・運動ゲシュタルト検査)
   (15)PARS-TR(パース-ティーアール)
   (16)その他の検査
   [Reference]非眼科医にもできる発達を考慮した視力異常スクリーニング法

Chapter 3 主要な検査の実際と活用のための基礎知識
 [1]発達および知能検査
   (1)遠城寺式乳幼児分析的発達検査法
   (2)DAMグッドイナフ人物画知能検査
   (3)新版K式発達検査
   (4)田中ビネー知能検査V
   (5)WISC-IV(児童版ウェクスラー式知能検査第4版)
   (6)フロスティッグ視知覚発達検査(視覚認知発達テスト)
 [2]人格検査
   (1)バウムテスト
   (2)描画テスト(HTPP法)
   (3)統合型描画テスト(S-HTP法)
   (4)ロールシャッハ法
   (5)P-Fスタディ(PFスタディ)
 [3]認知機能検査とそのほかの心理検査
   (1)音読検査
   (2)KABC-II
   (3)日本語版M-CHAT
   (4)日本語版SDQ(子どもの強さと困難さアンケート)
   (5)小児自閉症評定尺度(CARS)
   (6)DN-CAS認知評価システム
   (7)ベントン視覚記銘検査
   (8)TK式幼児用診断的親子関係テストとTK式診断的新親子関係テスト
   (9)AQ日本語版・児童版(Autism-Spectrum Quotient Children’s Version)
   (10)CAS不安測定検査
   (11)ベンダー・ゲシュタルト検査(BG検査:ベンダー視覚・運動ゲシュタルト検査)

Chapter 4 心理検査活用に際しての考え方
 [1]はじめに
 [2]医師のための心理検査の基本原則
 [3]臨床心理検査バッテリーを考えるための基本
 [4]検査結果のフィードバックの考え方とその方法
 [5]子ども支援ツールとしての心理検査
 [6]心理検査を行う心理職のために

【参考文献】
【索引】

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執筆者一覧

橋本 浩 向日回生病院内科 著

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