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書籍詳細

Annual Review 循環器 2003

Annual Review 循環器 2003

杉下靖郎 他編

B5判 276頁

定価9,240円(本体8,400円 + 税)

ISBN978-4-498-03474-7

2003年01月発行

在庫なし

◆本書は膨大な量の情報の中から,特に注目すべきトピックを選び,その分野の第一人者が内外の文献をふまえて最新の進歩を展望している.
◆文献抄録ではなく,その内容,評価が理解できる.
◆どのような重要な業績,文献があったかを確実にフォローできる.
◆主要文献を網羅しているので,reference sourceとしても極めて便利である.


 循環器疾患は,心筋梗塞などのように急性に推移して直接生命を脅かす重篤な疾患から,高血圧や動脈硬化のように慢性に長期間にわたって病態が進展して臓器の機能障害に至るものまできわめて多様である.しかも日常診療において最も診る機会の多い疾患でもある.したがって,循環器疾患の病態をよく理解し,それに的確に反応する治療法を選択して対応することは,循環器専門医ばかりでなく一般臨床医にも求められている重要な課題になっている.
 「Annual Review循環器」は急激にそして広い領域で目覚しい勢いで進歩しているこのような循環器疾患の病態解明や診断および治療法の開発に関する最新情報を,診療に多忙な臨床医の方々が適切にとらえられ,実際の診療にも反映されるように企画編集されたシリーズである.そして17年間もの長期にわたって広く受け入れられたのも,このような編集方針がよく理解されたことによるものと思われる.それは心臓,血管分野における内科,外科,小児科といった各領域において膨大な情報の中から最近の進歩,トレンドをとらえて厳しく選択し,理解されやすいように,しかも臨床的な視点から解説するように努めたことが評価されたからであろう,内容も単なる文献抄録集で終ることがないように,それぞれの執筆者にまず冒頭でそのテーマについての最近の動向を簡潔に述べていただき,そしてここ1〜2年の進歩にポイントを絞って内外の主要な文献を紹介していただき,その内容,評価,実情や問題点などが明らかになるような論評をお願いした.さらにいわゆる教科書的な解説や一般的な総説ではなく,しかも内容も特定の文献に偏らないという大変難しい執筆要項についても受け入れていただいた.執筆者についても,各担当の領域で第一線のトップランナーとして活躍されておられる方々にお願いした.御多忙にもかかわらず執筆を引き受けていただいた先生方に深甚の感謝を申し述べたい.その結果,本書はreview誌であるにもかかわらず,最新の情報に加えて,執筆者の豊富な臨床経験と専門的な知識に基づいた内容の濃い解説がエッセンスとして盛り込まれたことが他書にはない特色といえる.通読されても,あるいは症例にあたって最新の情報を得るために参照されても充分にお役に立てるような項目立ても工夫されている.
 「2003年度版」は,本シリーズのこのような特色に加えて,最近進歩の著しい循環器領域における分子生物学的な知見,特に遺伝子解析についての情報の紹介と解説を項目として加えさせていただいた.循環器で最も注目されている領域であるとともに,臨床への応用も大いに期待されている.臨床医にも必要な基礎的知識としてこれらの項目を通読していただければと思っている.
 本書により,循環器疾患の病態や診断,治療法についての最新情報が体系的にとらえられ,生きた知識として実際の臨床に活用されれば幸甚である.

2002年12月
編者一同

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目 次

I.循環器の生物学
 1.比較生物学からみたヒト循環器疾患の特異性  <澤田只夫 岡田了三>
 2.T型カルシウムチャネルとその阻害薬  <平田恭信>
 3.シグナル伝達分子としてのラジカル  <高野博之 小室一成>
 4.血管平滑筋細胞の増殖と分化  <倉林正彦>
 5.幹細胞による心筋再生療法  <福田恵一>
 6.循環器疾患と遺伝子多型(SNPs)解析  <伊賀瀬道也 三木哲郎>
 7.アルコールデヒドロゲナーゼ遺伝子多型と心筋梗塞  <森田啓行>
 8.クモ膜下出血とエラスチン遺伝子多型  <近藤達也>

II.疾患の病因と病態
 1.心肥大・心不全におけるcalcium cycling  <矢野雅文 松崎益徳>
 2.粥状動脈硬化の分子機構  <北  徹>
 3.糖尿病と血管疾患  <山崎義光 堀 正二>
 4.虚血性心疾患はわが国で増加している  <大木るり 島田和幸>
 5.高齢者における冠危険因子  <横手幸太郎 齋藤 康>
 6.心筋症におけるexcitation-contraction couplingの変化<岡 直樹 相賀 素 今泉 勉>
 7.たこつぼ型心筋障害  <河合祥雄>
 8.左室心筋緻密化障害  <市田蕗子>
 9.閉経と動脈硬化  <秋下雅弘 大内尉義>
 10.染色体22q11欠失症  <門間和夫>
 11.Noonan症候群の遺伝子解析  <加藤太一 松岡瑠美子>

III.診断の進歩
 1.心不全のplasma indicator  <辻野 健 岩崎忠昭>
 2.虚血性心疾患におけるplasma indicator  <白井徹郎>
 3.動脈硬化粥腫破裂の予知  <児玉和久 平山篤志>
 4.myocardial tissue reperfusionの評価法  <垣田 剛 神原啓文>
 5.心疾患における交感神経機能の画像診断  <渡辺重行>
 6.心大血管の3次元画像  <近藤千里 木村文子 三橋紀夫>

IV.治療の進歩
 1.心不全治療薬の最近の成績  <加賀谷 豊 白土邦男>
 2.脂質代謝改善薬による虚血性心疾患の1次および2次予防<金矢宣紀 鈴木知己 平盛勝彦>
 3.高齢者高血圧の治療  <斎藤重幸 島本和明>
 4.肺高血圧症のプロスタサイクリン療法  <京谷晋吾>
 5.慢性血液透析患者における虚血性心疾患の治療  <齋藤 滋>
 6.わが国における冠動脈インターベンションの実態  <筒井裕之 竹下 彰>
 7.冠動脈インターベンション(PCI)の新しい工夫  <尾崎行男 伊藤隆之>
 8.植え込み型除細動器の最近の進歩  <井上 博>
 9.心房細動のアブレーション  <土谷 健 奥村 謙>
 10.心室中隔欠損のカテーテル閉鎖術  <羽根田紀幸>
 11.動静脈瘻のカテーテルインターベンション  <里見元義>
 12.胸腹部大動脈狭窄に対するカテーテル治療  <中西敏雄>

V.心臓血管外科と遠隔成績
 1.左心機能低下例に対するoff-pump CABG  <田代 忠>
 2.心房細動に対する低侵襲手術  <窪田 博>
 3.左心低形成症候群の手術成績  <佐野俊二>
 4.新生児大動脈縮窄症の手術  <関口昭彦>
 5.小児心臓外科領域におけるホモグラフトの適応と限界<本村 昇 村上 新 高本眞一>
 6.胸腹部大動脈瘤  <松田 均 大北 裕>
 7.慢性肺血栓塞栓症に対する手術  <安藤太三>
 8.本邦における心臓移植と問題点  <北村惣一郎 中谷武嗣 花谷彰久>

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