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書籍詳細

妊娠合併子宮頸癌診療マニュアル

妊娠合併子宮頸癌診療マニュアル

榎本隆之 編著

B5判 150頁

定価5,940円(本体5,400円 + 税)

ISBN978-4-498-16050-7

2024年07月発行

在庫あり

本邦の叡智が結集した妊娠合併子宮頸癌診療のバイブル


本邦の叡智が結集した妊娠合併子宮頸癌診療のバイブル.妊娠時に発見される固形腫瘍で最多の子宮頸癌を正しく診断・治療するための1冊.妊娠中の細胞診・コルポスコピー・病理組織診断の留意点,MRI/PET-MRIによる画像診断,妊娠中の広汎子宮頸部摘出術の麻酔・手技の実際・周産期管理をエキスパートが解説.治療法の選択にも実際の治療にも難渋する妊娠合併子宮頸癌診療を習得し,患者と子を救う!編者と著者が何度も話し合いと書き直しを重ね,国内外のエビデンスや症例を徹底的に精査しまとめた精度・濃度の高い内容となっております.

序 文


 子宮頸癌は年々罹患率が減少していたが,性活動性の変化に伴う若年層へのHPV感染の広がりの影響で2000年頃より若年者を中心に増加してきている.子宮頸癌罹患が若年者に増えていることに加え,近年の晩婚化により,多くの女性は子30歳を越えてから第1子を出産するが,これは子宮頸癌の好発年齢と重なってくる.若い女性の子宮頸がん検診受診率は低く,妊娠して産婦人科を受診し,初めて子宮がん検診を受けて子宮頸癌と診断され紹介されてくる患者を診ることがある.妊娠時に発見される固形腫瘍として,最も頻度が高いのは欧米では乳癌であるが,本邦では子宮頸癌である.
 妊娠中に子宮頸部浸潤癌が発見された時の対応として胎児の子宮外生存が可能な時期に診断された場合は,直ちに帝王切開で胎児を摘出後に頸癌の根治治療を行う.しかし胎児の子宮外生存が不可能な時期に診断された場合は妊娠を継続しないで癌に対する根治治療を行うのが原則である.しかし中には妊娠継続を強く希望する患者や家族もあり,病状と患者および家族の意向に応じた治療が必要となるが,治療法の選択に難渋する.生児を得ることを強く希望する患者に対しては,?十分な経過観察を行いながら胎児が成熟するまで待機する待機療法,?妊娠中に子宮頸部を根治的に摘出し妊娠を継続する手術療法,?妊娠中に化学療法を行い胎児が成熟してから児を娩出後根治的治療を行うNAC療法,の3つが考えられる.欧米では妊娠中に子宮頸癌と診断される平均週数は18〜20週であるが,日本では妊娠とわかるとすぐに産婦人科を受診する女性が多いので,子宮頸癌と診断される週数は欧米よりおおむね1〜2カ月早く,このような妊娠初期に浸潤癌と診断された症例に対しては待機療法を提示し難い.また,産婦人科の日常診療の中で妊婦の子宮頸癌に遭遇することはそれほど多くなく,正確に診断し患者に最善の治療を提供できる医師は限られると思われる.
 この「妊娠合併子宮頸癌診療マニュアル」では,本邦における子宮頸癌の動向とHPVワクチンの現状,妊娠中の子宮頸癌の疫学,妊娠中の細胞診・コルポスコピー・病理組織診断の留意点,MRIおよびPET-MRIによる画像診断について解説し,治療については,妊娠中の子宮頸癌に対する根治術として広汎子宮頸部摘出術の麻酔,手技,周産期管理についてまとめ,さらに2012年から2017年を調査対象期間とした「妊娠に合併した子宮頸癌の全国実態調査」の結果を示した.HPVワクチンの普及により本邦でも四半世紀先には妊娠中に子宮頸癌を発症する女性は激減すると思われるが,それまでは妊娠を契機に子宮頸癌を指摘され,何とか子供を産みたいと受診する女性を診る機会があると思われる.この本がそのような時の診療の一助になれば幸いである.
 この本の企画・校正にご尽力くださいました新潟大学医学部産科婦人科学教授の吉原弘祐先生ならびに中外医学社の上岡様,歌川様に感謝申し上げます.

2024年 夏
榎本?之

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1.本邦における子宮頸癌の動向およびHPVワクチンによる予防 〈八木麻未 上田豊 木村正〉
 A. 子宮頸癌の排除を目指した世界戦略
 B. 本邦における子宮頸癌の疫学
 C. HPVワクチンによる子宮頸癌予防

2.妊娠に合併した子宮頸癌(CIN3を除く)の全国実態調査 〈榎本紗也子 近藤英司 吉原弘祐 池田智明 榎本隆之〉
 A. 調査対象症例・調査対象期間・調査対象施設
 B. 全国調査の結果

Topics 1 妊娠中の子宮頸癌の取り扱いについてのガイドライン 〈近藤英司 榎本隆之〉
 A. 海外のガイドライン
 B. 本邦のガイドライン

3.妊娠中の子宮頸部細胞診 〈水島大一 宮城悦子〉
 A. 妊娠中の子宮頸がん検診
 B. 妊娠による子宮頸部組織と細胞の形態変化について
 C. 妊娠中の細胞診採取の方法について
 D. 子宮頸部細胞診異常の取扱い

4.術前の画像診断 〈石黒竜也 榎本隆之 石井士朗〉
 A. 術前の画像検査
 B. FDG-PET/MRI検査施行のタイミング・検査設定・診断
 C. 当科における治療症例
 D. 症例提示
 E. FDG-PET/MRIの問題点

ミニコラム Radiation safety in the pregnant woman for 18F-FDG PET scans(妊娠中の画像検査の安全性について) 〈Paolo Zanotti-Fregonara〉

5.妊娠中の子宮頸癌のコルポスコピーおよび病理組織診断 〈西野幸治 本山悌一 榎本隆之〉
 A. 妊娠中の子宮頸部病変に対する管理方針
 B. 妊娠中のコルポスコピー並びに組織生検
 C. 妊娠中の円錐切除術

6.妊娠合併子宮頸癌に対する腹式広汎子宮頸部摘出術の麻酔 〈照喜名純 高松美砂子〉
 A. 妊娠に伴う母体の生理学的変化による麻酔上の問題
 B. 麻酔が胎児へ及ぼす影響
 C. 妊娠中の腹式広汎子宮頸部摘出術(abdominal radical trachelectomy:ART)の麻酔管理

7.妊娠合併子宮頸癌に対する腹式広汎子宮頸部摘出術 〈吉原弘祐 西川伸道 榎本隆之〉
 A. 術前の留意点
 B. 術中の留意点
 C. 術後の留意点

8.妊娠中の腹式広汎子宮頸部摘出術:成功の鍵 〈榎本隆之〉
 A. 妊娠15〜18週に施行する
 B. 子宮動脈は可能な限り両側温存する
 C. 出血量を極力少なくする工夫
 D. 術後の胎児子宮内感染を予防する工夫
 E. 術中の胎児管理
 F. 帝王切開術と子宮摘出における工夫
 G. 妊娠中の腹式広汎子宮頸部摘出術の手技,妊娠17週腹式広汎子宮頸部摘出術動画解説

9.妊娠中の腹式広汎子宮頸部摘出術におけるピットフォール 〈久高亘 青木陽一〉
 A. 患者説明と適応
 B. 周産期管理の体制
 C. 周術期の出血
 D. 術式について

10.新潟大学における妊娠中の腹式広汎子宮頸部摘出術術後の周産期管理および帝王切開術 〈生野寿史 山口雅幸 榎本隆之〉
 A. 術後の周産期管理
 B. 帝王切開術のタイミングおよび方法

11.新潟大学における妊娠中の腹式広汎子宮頸部摘出術の成績 〈西川伸道 吉原弘祐 関根正幸 榎本隆之〉
 A. 総論
 B. 各論

12.妊娠合併子宮頸癌に対する化学療法の現状 〈近藤英司 榎本隆之〉
 A. 妊娠合併子宮頸癌に対するNACTについての海外の報告
 B. 妊娠合併子宮頸癌に対するNACTについての本邦の報告
 C. 妊娠中化学療法の薬物代謝について
 D. 新生児の予後について

Commentary:シスプラチンによる経胎盤発癌について 〈榎本隆之〉

13.妊娠合併早期子宮頸癌に対する手術療法の現状 〈近藤英司 榎本隆之〉
 A. 妊娠中の広汎子宮頸部摘出術
 B. 妊娠中の縮小子宮頸部摘出術
 C. “広汎”か“単純”か?

Topics 2 早期子宮頸癌を対象とした低侵襲縮小手術の臨床試験 〈近藤英司 榎本隆之〉

Topics 3 妊孕性温存術としての広汎子宮頸部摘出術について 〈近藤英司 榎本隆之〉

Topics 4 円錐切除術後妊娠における早産および子宮頸管縫縮術の有効性は? 〈二井理文 近藤英司 池田智明〉

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執筆者一覧

榎本隆之 大阪大学大学院医学系研究科招聘教授/市立伊丹病院遺伝子診療センター長 編著
八木麻未   大阪大学大学院医学系研究科産科学婦人科学特任助教 
上田 豊   大阪大学大学院医学系研究科産科学婦人科学講師 
木村 正   大阪大学大学院医学系研究科産科学婦人科学教授 
榎本紗也子  三重大学医学部産科婦人科学教室 
近藤英司   三重大学医学部産科婦人科学教室准教授 
吉原弘祐   新潟大学医学部産科婦人科学教室教授 
池田智明   三重大学医学部産科婦人科学教室教授 
水島大一   横浜市立大学附属病院産婦人科講師 
宮城悦子   横浜市立大学産婦人科学教室主任教授 
石黒竜也   新潟大学医歯学総合病院産科婦人科助教 
石井士朗  福島県立医科大学放射線医学講座准教授 
Paolo Zanotti-Fregonara Molecular Imaging Branch, National Institute of Mental Health Staff Scientist 
西野幸治  新潟大学医学部産科婦人科学教室特任准教授 
本山悌一  新潟大学医学部臨床病理学分野 
照喜名 純 新潟大学大学院医歯学総合研究科麻酔科学分野 
高松美砂子 新潟県立がんセンター新潟病院麻酔科部長 
西川伸道  新潟県立がんセンター新潟病院婦人科部長 
久高 亘  琉球大学病院産科婦人科講師 
青木陽一  琉球大学大学院医学研究科女性・生殖医学講座教授 
生野寿史  新潟大学医歯学総合病院総合周産期母子医療センター講師 
山口雅幸  新潟大学医学部産科婦人科学教室特任准教授 
関根正幸  琉球大学大学院医学研究科女性・生殖医学講座教授 
二井理文  三重大学医学部産科婦人科学教室助教 

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