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書籍詳細

薬剤師のためのirAE対応実践ハンドブック 見逃さない,決めつけない,後手に回らないために

薬剤師のためのirAE対応実践ハンドブック 見逃さない,決めつけない,後手に回らないために

佐野元彦 監修 / 中山季昭 監修 / 埼玉がん薬物療法研究会(SSOP) irAEワーキンググループ / Team K(i)NGS 編著

B5判 206頁

定価5,500円(本体5,000円 + 税)

ISBN978-4-498-07924-3

2026年02月発行

在庫あり


もしかしてirAE?と思ったらこの本でチェック!

薬剤師が聞いておきたい患者問診票,緊急対応が必要な各症状(呼吸器、循環器、神経症状、消化器、皮膚、全身症状)から原因を特定するチェックリストを使って,3 stepsで見逃さない!
薬剤師が患者介入時に使用できる,患者・薬剤師・各診療科の医師をつなぎ,irAEや有害事象に適切な対応をするための実践的なハンドブックです.
がん専門薬剤師はもちろん,様々な合併症,既往症を抱えることの多いがん患者の処方担当するすべての人に役立つ必携書!

はじめに

 埼玉がん薬物療法研究会(Saitama Society of Oncological Pharmacotherapy:SSOP)は,がん領域に深く関わっている薬剤師が集まり,埼玉県のがん医療の均てん化と有益ながん情報の共有を図ることで,がん薬物療法の進歩と健全な発展に貢献することを目的に発足した研究会であります.現在では,埼玉だけでなく東京・千葉・茨城・群馬・栃木・神奈川・新潟・静岡の各都県の薬剤師も加わり,「教育」「臨床」「研究」を三本柱に多岐にわたる取り組みを行っています.その中で今回,新たな「臨床的取組み」として免疫関連有害事象(immune—related adverse events:irAE)に関するワーキンググループを立ち上げました.その名前がチームキングス「Team K(i)NGS」です.
 近年,各がん領域において,新たな治療選択として免疫チェックポイント阻害薬(immune checkpoint inhibitors:ICI)に注目が集まっています.その効果には目覚ましいものがありますが,従来の殺細胞性抗がん薬,分子標的治療薬とは異なり多岐にわたる有害事象も報告されています.具体的には内分泌障害(1型糖尿病,甲状腺機能障害など)をはじめ,薬剤性肺障害,消化器系障害(大腸炎,重度の下痢),神経系の障害(重症筋無力症など),皮膚障害などが発現しています.さらに,未知の有害事象に対しても同じ基準で迅速に対応していく必要があり,早期発見と診断,適切な対処が求められています.
 しかし,irAE診断後には各製薬会社の適正使用ガイドなどで対策法やアルゴリズムを示した確認表を手にする機会は多いですが,一方で,irAE診断に至るまでの過程で使用する患者問診票や緊急対応が必要な各症状(全身症状,呼吸器,循環器,消化器,泌尿器,筋・神経,皮膚)から原因を特定する確認表について具体的に示したツールはきわめて少ないのが現状です.未知の有害事象に対しても同じ基準で迅速に対応していく必要があり,早期発見と診断,適切な対処が求められています.しかし,各医療機関における対策は様々であり,irAEに対応する診療科と連携が整備されている施設も少ないと思われます.
 抗がん薬との併用療法が次々と承認されるいま,SSOPはどの抗がん薬がirAEの原因なのかを評価するためのツールや,薬剤師が患者介入時に使用できる薬剤師のためのハンドブックを作成することが重要と考えています.
 本書ではirAEについて「見逃さない」「決めつけない」「後手に回らない」の3ステップを軸に解説しています.診断に至るまでの実地臨床で有用な一冊となるように全体を構成しました.
 最後に,本ハンドブック作成にご尽力いただいた,SSOPを中心としたワーキンググループ「Team K(i)NGS」の諸氏に貴重な時間を割いてご執筆いただき,深く感謝いたします.その専門知識と情熱が本書の質を高める大きな力となり,細やかな配慮と努力が本書の完成に大きく寄与しました.また,出版に伴い,ご協力をいただいた株式会社中外医学社の各担当者の皆様へ深く感謝いたします.
 そして本書を手に取ってくださる薬剤師の皆様をはじめとする医療従事者の皆様にも深い感謝の意を表します.皆様のご支援があってこそ,本書を世に送り出すことができました.本書が皆様のお役に立ち,少しでも多くの方々にとって有益な情報源となることを祈念しています.

1)ワーキンググループ(以下,WG)
 SSOP(埼玉がん薬物療法研究会)の下部組織としてirAEハンドブック作成ワーキンググループを設置し,その専門性と志を考慮し,作成委員とオーガナイザーと薬剤師で構成されている.
2)作業手順
 作業グループで各調査項目を検討・協議をしながら作成していく.ロールプレーなどを行い,作成した手引書を検証していく.
3)文献収集
 がん免疫療法ガイドライン第3版を始め,各免疫チェックポイント阻害薬の適正使用ガイド,PubMedを使用し,情報収集することとした.
4)利用・使用方法に関して
 SSOPで作成した手引書は,多くの医療機関において薬剤師がirAEに対してどう介入していくか,意思決定を支援するものである.患者個々の治療結果・効果などについては,SSOPが作成したWGは,責任を負うものではない.
5)改訂と公開
 本書は,新たなirAEの出現,日常診療・治療方法の変化に伴い,検証しながら継続して改訂を行う.
使用上の注意
 本書は,irAE診断に至るまでの過程で使用する患者問診票や緊急対応が必要な症状確認表について,SSOPの有志のメンバーによって,現場で使用しやすいように考えて作成されました.使用する際は,各施設で内容を確認し,責任の下ご使用下さい.本書を使用し,起きた事象に関しては,SSOPでは一切の責任を負うことはいたしません.

〈鈴木 栄〉

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目 次

はじめに 〈鈴木 栄〉
本書で用いられる主な略語一覧  
CTCAEのGrade分類 〈平山啓朗 新井隆広〉

1部 総 論
1 ICI併用時代の有害事象の考え方 〈奥田泰考〉 
ICI,殺細胞性抗がん薬,分子標的治療薬と副作用の特徴  
薬剤師面談時に留意すること  irAEが疑われるときに考えていること
ピットフォール

2 ICIの特徴と有害事象 〈稲田佑亮〉 
ICIとは  
各ICIとirAE  
問診の際の注意  
ピットフォール

3 ICIと殺細胞性抗がん薬併用時の有害事象 〈藤田行代志〉 
ICIと殺細胞性抗がん薬の併用レジメン 
殺細胞性抗がん薬の副作用とirAEの違い  
鑑別が重要な副作用

4 ICIと分子標的治療薬併用時の有害事象 〈新井隆広〉 
分子標的治療薬とICIの併用療法 
分子標的治療薬の副作用
分子標的治療薬の薬物プロファイル  
ピットフォール

5 患者問診時の要点 〈伊藤剛貴 新井隆広〉 
ICI投与患者への問診の概要  
場面別の問診のポイント
問診の工夫・ツールの活用

6 検査値評価の要点 〈川田 亮 新井隆広〉 
検査項目の標準化―スクリーニング検査―
検査項目の標準化―フォローアップ検査―

7 緊急を要する症状 〈吉田憲司 新井隆広〉 
意識障害 
呼吸困難 
発熱  
強い倦怠感  
血圧低下
深在性の急性疼痛  
黄疸  
脱水  
広範囲の紅斑・水疱・剝離

2部 各 論

レッドフラッグサイン一覧 〈新井隆広〉 
2部の読み方・使い方 〈新井隆広〉 
Step 1:irAEを見逃さない  Step 2:irAEと決めつけない
Step 3:対応が後手に回らない  Step 1〜3の解説
Step 1〜3で疑ったirAEの特徴

1 全身症状 〈中里健志 相川晴彦 武井大輔〉 
2 呼吸器症状 〈原田知彦 武井大輔〉 
3 循環器症状 〈武井大輔〉 
4 消化器症状 〈猪野達也 畠山朋樹 国吉央城〉 
5 泌尿器症状 〈平野 航 森本真宗 国吉央城〉
6 筋・神経症状 〈本田隼人 武井大輔〉
7 皮膚症状 〈新津京介 鈴木貴之〉

3部 フォローアップ

1 irAEに対するグルココルチコイドの使い方 〈平山啓朗 新井隆広〉
ICI治療におけるグルココルチコイドの影響
irAEに対するグルココルチコイドの使用目的 有効性 種類と量
グルココルチコイド抵抗性irAEに対する対応
グルココルチコイドの漸減方法 副作用対策

2 副腎不全患者のフォローアップ 〈大矢浩之 鈴木貴之〉 
irAEを予防する  
irAEを予測して備える
irAE副腎不全を早期発見する 迅速に治療する
irAEを警戒して観察する

4部 臨床推論と症例

1 臨床推論と概説 〈藤堂真紀〉
臨床推論とは
ICI治療と臨床推論・臨床推論の基本と大切なこと

2 症例1 〈吉野真樹〉 
ICI治療中の下痢
症状を適切に評価  
irAEを見逃さない
irAEと決めつけない〜対応が後手に回らない

3 症例2 〈東 加奈子〉 
ICI治療中の動悸
ICIが原因である「もっともらしさ」を考える
ICI以外が原因である「もっともらしさ」を考える
「不確かさ」を大切に,総合的に判断する

付 録
1 主訴から想定する疾患 早見表 〈国吉央城 大登 剛〉
2 一般検査から想定する疾患 早見表 〈国吉央城 大登 剛〉

索 引 

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執筆者一覧

佐野元彦 星薬科大学 教授 監修
中山季昭 埼玉県立がんセンター 薬剤部 副部長 監修
埼玉がん薬物療法研究会(SSOP) irAEワーキンググループ / Team K(i)NGS  編著
鈴木 栄  自治医科大学附属さいたま医療センター 薬剤部 副薬剤部長 
平山啓朗  太田記念病院 薬剤部 係長 
新井隆広  群馬県立がんセンター 薬剤部 主幹 
奥田泰考  自治医科大学附属病院 薬剤部 主任 
稲田佑亮  横浜労災病院 薬剤部 
藤田行代志  群馬県立がんセンター 薬剤部 薬剤課長 
伊藤剛貴  草加市立病院 薬剤部 主査 
川田 亮  羽生総合病院 薬剤科 薬局長 
吉田憲司  彩の国東大宮メディカルセンター 薬剤部 副科長 
中里健志  上尾中央総合病院 薬剤部 副部長 
相川晴彦  獨協医科大学埼玉医療センター 薬剤部 主任 
武井大輔  埼玉県立がんセンター 薬剤部 副技師長 
原田知彦  神奈川県立足柄上病院 薬剤科 科長補佐 
猪野達也  埼玉県済生会川口総合病院 薬剤部 
畠山朋樹  戸田中央総合病院 薬剤科 係長 
国吉央城  上尾中央総合病院 薬剤部 主任 
平野 航  草加市立病院 薬剤部 主任 
森本真宗  埼玉医科大学総合医療センター 薬剤部 係長 
本田隼人  越谷市立病院 薬剤科 主査 
新津京介  自治医科大学附属さいたま医療センター 薬剤部 主任 
鈴木貴之  埼玉県立がんセンター 薬剤部 主任 
大矢浩之  埼玉医科大学総合医療センター 薬剤部 係長 
藤堂真紀  埼玉医科大学国際医療センター 薬剤部 主任 
吉野真樹  新潟県立津川病院 薬剤部 薬剤部長 
東 加奈子  東京医科大学病院 薬剤部 主査 
大登 剛  上尾中央総合病院 薬剤部 

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